医療法人 伊藤泌尿器科クリニック 山形市,五十鈴 泌尿器科,皮膚科

疾患と症状について

それぞれのケアと正しい診療を受けましょう

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疾患について

症状について

 

急性尿道炎(性感染症:STD)

 性感染症とは性行為を介して感染する疾患の総称で、淋菌やクラミジアが原因で起こる尿道炎、ウイルスが原因で起こる性器ヘルペスや尖形コンジローム、その他毛じらみや梅毒などがあります。さらに患者数は少ないですがエイズもSTDのひとつです。男性のSTDは80%以上が尿道炎ですが、尿道炎の大部分は淋菌とクラミジアが原因となります。
淋菌やクラミジアがいる場所は性器だけではありません。口内、咽頭にも菌は存在しオーラルセックスによっても感染します。特に淋菌性尿道炎は近年オーラルセックスによる感染頻度が増加しており注意が必要です。尿道炎は淋菌性尿道炎では約1週間の、クラミジア尿道炎では約2週間の潜伏期間を経て排尿痛、尿道分泌物、尿道?痒感、外尿道口の発赤で発症します。
女性はクラミジアに感染してもほとんど症状が出ないため、一般女性の間にもクラミジアは浸透しています。したがって、相手が一般女性だから安全と言うことはありません。しかしながら、淋菌性尿道炎、クラミジア性尿道炎は早期診断、早期治療により確実に治る病気です。尿を検体とする検査で尿道炎の起因菌がわかり、その治療は抗生物質で行います。
大切なことは、感染しても簡単に治るからと安易に考えず、性行為によって感染する病気は淋菌やクラミジアだけでなくエイズもあるので感染しないようにすることです。

 

急性膀胱炎

 膀胱炎は女性に、幅広く日常的によく見られる疾患です。女性に多く発症するのは、女性の尿道は短く膣や肛門との距離がないことに関係があるようです。外陰部の細菌が尿道から膀胱に入りやすく、そして細菌の侵入を促進する要因には性生活が深く関わっていると考えられています。
しかしそれだけで膀胱炎になるわけではなく、過労、冷え、睡眠不足、排尿を我慢することなど、からだ側の要因も無視できません。
膀胱炎の三大症状は頻尿、排尿痛、尿混濁です。それ以外にも血尿、残尿感、下腹部不快感および鈍痛、あるいは尿漏れなどが見られます。
診断は尿検査で白血球数の増加と細菌の同定によって行われます。原因菌は大腸菌が60%を占め、黄色ブドウ球菌も多く見られます。治療は比較的容易で適切な抗生剤を服用することによって数日で治癒します。その他、十分な水分摂取、排尿を我慢しない、下半身の保温なども必要です。原因菌をはっきりさせ再発予防に努めることが大切です。

 

尿失禁

 尿失禁とは我慢できずにオシッコが漏れてしまったり、何かの拍子にオシッコが漏れてしまうことです。トイレに行きたいと思ったらほとんど我慢できずに漏れてしまう、冷たい水で手を洗ったり寒い所に出ると尿が漏れそうになったり、実際に漏れてしまう方は切迫性尿失禁の可能性があります。咳やくしゃみをした時に尿が漏れてしまう、テニス、縄跳び、犬の散歩、ジョギングなどで尿が漏れてしまう方は腹圧性尿失禁が考えられます。
男性と女性のからだの構造の違いから、尿失禁の中でも特に出口部の抵抗が弱まったために起こる腹圧性尿失禁は圧倒的に女性に多く、逆に男性は出口にある前立腺が年齢とともに大きくなって排尿困難を起こしやすくなります。
尿失禁は直接排尿に関わる部分の衰え、運動機能の衰え、精神機能の衰えなどのよって起こります。我慢できずに漏れてしまう切迫性尿失禁は薬物療法が効果的です。その他膀胱訓練や排尿日誌をつけることも大切です。咳やくしゃみで漏れる腹圧性尿失禁は骨盤底筋体操が効果的で薬物療法や電気刺激も併用されます。日常生活で注意することは水分を十分に取ること、便秘を改善すること、肥満のコントロールなどです。

 

包茎(小児)

 包茎とは陰茎亀頭部を包皮が覆っている状態をいい、包皮を反転することで亀頭が露出できるが常には包皮が亀頭を覆っている状態を仮性包茎、包皮反転ができず常に包皮が覆っている状態を真性包茎といいます。
仮性包茎の多くはからだの成長とともに改善していくことが多いのですが一部亀頭と包皮が癒着し、くっついていて包皮が反転できない場合があります。この状態を長く続けておくと恥垢がたまり不潔になり亀頭包皮炎の原因となります。早い時期に剥しておいたほうがいいでしょう。
真性包茎でも同様に包皮が反転できないために恥垢がたまりやすく、亀頭包皮炎を繰り返して排尿障害をきたすこともあります。コスメティックに見ても包皮を切除した方がいいようです。ただ、真性包茎のように見えても亀頭と包皮の癒着を剥離するだけで包皮切除の必要性がなくなることがあります。
入浴時に包皮を反転させ亀頭をよく洗うといったセルフケアーが大切です。

 

尿意切迫感

 尿意切迫感とは急に起こる、抑えきれないような強い尿意で、トイレに間に合わず尿が漏れてしまうことを恐れるがために我慢することが困難な症状で、病的な膀胱知覚です。尿意切迫感は、回数で評価し、1日8回以上を異常とみなすようです。尿意切迫感を主症状とする疾患が過活動膀胱(OAB)で、過活動膀胱とは様々な原因で膀胱に異常な刺激が生じ尿意切迫感と頻尿が症状として起こる疾患です。  梗塞や出血などの脳血管障害、外傷などによる脊髄損傷が原因となっているものは、神経因性膀胱といいます。これに対し原因が前立腺肥大症や特発性のものは不安定膀胱ともいわれ、また特に特発性OABは膀胱知覚過敏症ともいわれ大部分が女性で過活動性膀胱の大部分を占めます。
尿失禁があってもなくても尿意切迫感の症状があれば過活動性膀胱となります。治療は薬物療法がよく効きます。

 

血尿

 血尿とは赤血球が尿中に正常な量を超えて含まれる状態です。血尿は目で見て血尿とわかる肉眼的血尿と、尿の顕微鏡検査ではじめてみつかる顕微鏡的血尿に分けられます。肉眼的血尿と顕微鏡的血尿では考えられる原因疾患が異なるため分けて考える必要があります。また、随伴症状の有無により症候性血尿と無症候性血尿に分けられ、症状としては頻尿、排尿困難、排尿痛、残尿感、発熱、腹痛などがあり、尿路悪性腫瘍の多くは無症候性です。

肉眼的血尿

肉眼的血尿の原因疾患は膀胱炎、尿道炎が30%、次いで尿路結石20%、特発性腎出血10%、尿路悪性腫瘍が20%です。無症候性肉眼的血尿は悪性腫瘍の可能性が高くなります。

顕微鏡的血尿

顕微鏡的血尿の原因疾患は腎嚢胞17%、糸球体疾患10%、尿路結石5%、前立腺肥大症3%、尿路悪性腫瘍2%、感染症2%、原因が不明50%です。悪性腫瘍は少ないと考えていいようです。

血尿の出血部位と原因は多岐にわたり、各種の検査を組み合わせて診断を行うためかなりの時間と負担を要します。悪性腫瘍、尿路結石、炎症を原因と考え二次スクリーニング検査として腹部超音波検査、尿細胞診検査、尿路造影検査を行います。また、血尿とともに蛋白尿が出ている場合は腎炎を疑い血液検査をします。血尿の原因疾患をしっかり診断し治療を行う必要があります。